大阪府枚方市の『酒の神田屋』店主のブログです。商品の紹介や日々の徒然をそこはかとなく、妖しく、かつ物狂おしく書きつくっております。

by Kandaya de blog

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弊店が加盟している『侍士の会』が企画した芋焼酎です。
鹿児島県阿久根市の大石酒造さん製造によるこの焼酎、芋焼酎では珍しい黄麹仕込、しかも麹米には名米・亀ノ尾が使われています。

黄麹は主に日本酒を製造する際に使用される麹菌で、市販されている芋焼酎の大半は白麹か黒麹で仕込まれています。
その理由としては、黄麹は高温に大変弱くて温度管理が難しく、温暖な南九州地方での焼酎造りには不向きとされてきました。
実際、過去には腐敗させた焼酎メーカーがたくさんあります。
それに対して白麹や黒麹はクエン酸を生成するので、焼酎の製造過程においてはそのクエン酸がモロミに雑菌が繁殖するのを防いでくれるおかげで腐造のリスクがありません。
しかしながら、白麹や黒麹では味わえない黄麹独特の香りと飲み口は素晴らしいものがあり、根強いファンが多いことも広く知られております。

幸いにも大石酒造さんの所在する北薩地方は真冬の1月、2月の冷え込みが非常に厳しい地方で、実際に私も現地を訪れた際に何度か雪に見舞われたことがあります。
この「甕御前」はそんな厳寒期の1月に仕込まれる焼酎です。

実は大石酒造さんのような規模の小さい手造り蔵が、黄麹で焼酎造りを行うというのはよほど高い技術がないとできないんですが、その件についてはさらに話が長くなるのでここでは割愛させて頂きます。
(ご来店下さったお客様には口頭にて説明させて頂きます。)

さて、本題のお味のほうはどうかと言いますと、、、

ひと口含むと黄麹特有の華やかでフルーティーな香りを感じます。
「華やかでフルーティー」といっても色々な香りがありますが、一番近いのは洋梨(ラ・フランス)の香りでしょうか?
加えて、炊きたてのご飯のような香りもほのかに漂います。
そして味のほうは、蒸留後の濾過を軽くしたおかげで黄麹由来のイイ意味でのネットリとした豊かな旨みがあり、その後に口中に鮮やかな酸味が広がります。

元々が少量生産の上に、原料米の亀ノ尾を栽培している圃場が台風の被害で全滅するなど様々な逆境によって増産を阻まれてきたこの「甕御前」、これまでは一部の契約料飲店さんへお渡しするので精一杯でしたが、この度期間を限定して実店舗での販売を行います。
在庫に限りがあります為に「お一人様1本限り」の制約を設けますが、お買い上げご希望の方はご面倒でも弊店までお運び下さいませ。
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by hirakata-kandaya | 2014-07-20 16:17 | 本格焼酎